英語英文学科

早川 友里子

 

早川 友里子 (はやかわ ゆりこ)

プロフィール

早川 友里子

19世紀ヴィクトリア朝小説が専門分野です。これまで主にブロンテ姉妹(シャーロット、エミリ、アン・ブロンテ)やエリザベス・ギャスケルなどの女性作家の小説における様々な女性の自伝的な語りの形式や表象に関心を持ち、研究してきました。現在はエリザベス・ギャスケルの短編小説を中心として、ヴィクトリア朝小説における女性の抑圧された身体やセクシュアリティ及び言葉の表象との関連に着目しています。

主な著書・論文

  • 「消えゆく声を読む-『シャーロット・ブロンテの生涯』における女性作家像の限界」『ブロンテ・スタディーズ』第5巻第5号63-76貢、2013年
  • Gossip and the Limits of Female Self-Representation in Cranford. 『ギャスケル論集』第23号46-58貢、2013年
  • Unheard Utterance: The Silenced “Woman-Titan” in Shirley. 『ブロンテ・スタディーズ』第6巻第2号145-162貢、2016年

担当科目

  • 英文学(現代)
  • 英文学(近代)
  • セミナー1、2、3、4
  • 基礎セミナー1、2
  • 英語購読(基礎)1、2
  • 英語購読(発展)1、2
  • 英語ⅡC、ⅡD
 ※ 講義内容は次のリンクより、シラバスページにアクセスし、教員名で検索してご確認ください。
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ゼミの紹介

教員から

一つの作品に対して多様な切り口や解釈が可能であることが文学の大きな魅力の一つです。このゼミでは19世紀ヴィクトリア朝を中心とするイギリス小説を多く扱いますが、学生の皆さんの視点や考察は十人十色です。作品へのそれぞれの考えを共有しつつ読み進めていくと、新たな気づきを得ることも多いはずです。だからこそ、授業では英語の原文とじっくりと向き合うと同時に、互いの考えにも耳を澄ませる姿勢を大切にしていきたいと思います。優れた小説との出会いは、時にその後の人生を通じて大切な気づきをもたらし、心の拠り所にもなるものです。皆さんにはそのような自分なりの特別な作品を見つけてもらいたいと思います。

学生から

早川ゼミ写真早川ゼミ写真

女性作家の作品、女性を主要人物とした19世紀ヴィクトリア朝小説について学びました。物語の面白さはもちろんのこと、テクストから浮かび上がる論点を丁寧に考察していくので、小説の新たな魅力を知ることが出来ました。時代、そして国が違っても、同じ女性として深く考えさせられる内容です。授業の雰囲気は和やかで、取り扱うテーマが面白いので参加しやすいと思います。卒業論文は先生がしっかりとサポートしてくださいます。親身に指導していただき、とても相談しやすかったです。

 

早川ゼミでは、主に19世紀ヴィクトリア朝小説を1セメスターで1冊位読み進めていきます。特に女性の語りやジェンダーに着目しながら、学生は毎授業で順番にレジュメを作り、自分の分析結果を発表します。ゼミの雰囲気は非常に落ち着いており、1つの作品を時間をかけて精読していきたい学生に向いていると思います。卒業論文執筆の際には、テーマや構成、スケジューリングの相談にもとても丁寧に応えて下さり、指導して下さいます。

 

19世紀ヴィクトリア朝時代の女性作家が書いた小説を題材に当時の女性の立場や権利について学んでいます。昨年は『ジェイン・エア』などの作品を扱い、物語を味わうだけではなく、そこから浮かび上がる問題に焦点を当て学んでいきました。その他、扱う小説は面白いものが多く楽しく学ぶことができます。また論点となる問題は決して他国の昔話ではなく、現代の日本にも深く根を張る問題です。私自身このゼミで学ぶことによって新たな考え方や視点を持つことができるようになりました。授業の雰囲気は暖かく穏やかでとても自由で参加しやすいと思います。もし不明な点があっても先生が優しく分かりやすく教えてくださるし、様々な参考文献を配布してくださるので授業内で解決することができます。

過去の卒論タイトル

  • 『フランケンシュタイン』―現実の悪夢
  • 『高慢と偏見』-エリザベスとダーシーが結婚に至ったわけ
  • 『アグネス・グレイ』から読むガヴァネスの実情
  • 『不思議の国のアリス』について
  • 『侍女の物語』-20世紀の社会における性と人権