新入生オリエンテーションは、充実した大学生活を送るために必要な情報を得る場です。また、新入生が初めて先輩たちと交流して、英語英文学科の学風を肌で感じる機会でもあります。企画と運営にあたったのは、2年から4年生までの計14名の学生です。最初の実行委員会は1月に開かれ、準備がスタートしました。何を伝えるべきか、どうすればその場で友だち作りができるか、選曲はどうするか、などについてアイディアが出されます。内容と分担が決まり、各委員は発表内容をパワーポイントにまとめ始めました。3月には念入りなリハーサルを行い、そして本番の日を迎えました。
120名の新入生で満員となった教室には、熱気が満ちています。その中で、司会を務める2人の4年生が開会を告げました。最初のプログラムは、「卒業生からのメッセージ」。外資系企業のマーケッティング・マネージャー、続いて国際的なホテル・ウーマンとして活躍するOGの方からの新入生に向けた歓迎の言葉が映像で流されます。OGたちの社会での活躍の様子を新入生たちは真剣に聞きます。
2番目のプログラムは、「授業紹介」です。これ以降、それぞれを担当する学生が交替でステージに立って説明します。「授業紹介」では、単位履修方法やGPAの紹介も加えられます。高校までの授業とは大きな違いがあります。3番目は「授業外の特色」として、課外の英会話、TOEICの受験、レシテーション・コンテストの紹介です。コンテストの優勝者の実演には、会場がシーンと静まりかえりました。趣向を変えて4番目は、新入生と実行委員との「交流・質問コーナー」です。部活やサークルのこと、アルバイトのことなどたくさんの質問が飛び交います。実行委員たちは笑顔で自分の体験を語ります。5番目は、「留学(長期・短期)と海外ボランティアの体験談」です。興味深いエピソードが披露され、会場には「自分もぜひ参加したい」という表情があふれます。6番目は「資格(教職、図書館司書、博物館司書)」について。7番目は「ゼミと卒論」で、4つの分野の紹介と、卒論への取り組みが説明されます。そして最後に、再び「卒業生からのメッセージ」。英語教育に力を注ぐ高校教師、続いて海外のエアラインでCAとして活躍するOGからのメッセージです。CAの方からの長文の手紙は、会場全体の感動を誘いました。あっという間に2時間が過ぎて、会は幕を下ろしました。実行委員たちは責任を果たしてホッとすると同時に、大きな手応えを感じました。
では、新入生たちはどのように受け止めてくれたのでしょうか。感想をいくつか紹介します。
新入生たちにとってオリエンテーションは、英語英文学科の学生としての自覚を芽生えさせ、大学生活への決意を抱かせる機会になったようです。
レシテーション・コンテスト(Recitation Contest)は、英語英文学科1年生を対象に12月に行われる学科行事で、各自が選んだ課題文の発音やイントネーションを時間をかけて徹底的に練習し、英語英文学科1学年全員と学科全教員の前で披露します。
レシテーション・コンテストは以下の7つの「課題文」に加えて、自分で好きな英文ピースを選ぶ「自由文」があります。
出場者は15人を上限として募集されます。出場学生はそれぞれ自主的に準備を進め、自分のパフォーマンスを完成させていきます。英語での暗誦に大切なのは、まずは正確な発音です。発音を最も効率よく向上させる方法は、マンツーマンで指導を受けて徹底的に発音を直してもらうことです。出場者は早い段階から何人もの先生に個人的に指導をお願いして指導を受け、自分の英語発音に磨きをかけていきます。
発音指導を受けるのは、出場者だけではありません。このコンテストでは司会進行も学生が英語で行うので、司会者にも優れたパフォーマンスが求められます。司会者も出場者と同様に一生懸命に練習します。
こうして迎えたコンテスト当日。参加者はそれぞれが緊張しながらも練習の成果をいかんなく発揮して、聴衆を魅了する最高のパフォーマンスを披露します。教員たちの審査にも力が入ります。その審査で、上位1位から3位が選ばれます。入賞者には豪華な賞品が贈られます。加えて、学生投票によって決められる最もすばらしいスピーカーには「Students’ Favorite賞」が贈られます。
出場者たちは、入賞した人もしなかった人もみな大きな達成感を味わいます。下は実際に出場した学生のコメントです。
出場しなかった聴衆学生たちも、友人やクラスメートたちの練習の成果を目の当たりにし、心からの感動とともに、英語学習への誓いを新たにします。下に聴衆学生のコメントをいくつか紹介します。
このようにレシテーション・コンテストは、出場する方にとっても、観る方にとっても、大いに刺激となる、意義あるイベントです。