本日は朝からあちらこちらで「女子ワールドカップドイツ大会優勝」で盛り上がっております
なでしこジャパンのみなさま 優勝おめでとうございます
学生さんがたにも観戦した方は多いのでしょうか。
ヨミゴロウは嬉しいことにPK戦を見ることが出来ました
同じ女性、ということで学生さんのなかには色々と影響を受けた方もいるかもしれません。
さて。この「なでしこジャパン」のなでしことは、サッカー協会が日本女子代表の愛称公募を行って決定したものだそうです。やはり、「大和撫子」が関係にあったそうな。
そこで、「なでしこ」について少々調べてみました。
「なでしこ」の出てくる和歌といえば、古くは『万葉集』に遡ります。その中でも大友家持は「なでしこ」を特に詠む事が多く『万葉集』の中にある、なでしこの歌の大半に家持さんが関わっている。というのが有名ですね。
別には、山上憶良によって秋の七草として詠まれた、というのが有名です。
・ あきののに さきたるはなを およびをり かきかぞふれば ななくさのはな
万葉集・巻八 1537 (『新編国歌大観 : CD-ROM版』 より)
単純に「撫子」とだけいう場合は「カワラナデシコ」を指すことが多く、後に、中国から渡ってきた撫子に「唐撫子」と名前がついたので「大和撫子」という名がついたそう。他にも、形見草・日暮草・懐草などの雅名があります。
「石竹」というのは唐撫子のことを指す、というのが一般的とされることが多いですが、家持さんの歌にある「石竹」はまだ渡来前と考えられるので「カワラナデシコ」のことですよ~、と言われているものも見かけます。
うーむ。時代って大切。
他にも「なでしこ」が和歌のなかで持つ意味や、関わりのある作品は多いのですが、とっても多いのでここではちょっとした紹介のみ。
秋の七草に関わるとして、今回挙げたのは1首ですが、実はもう1首、有名な歌のほうに「なでしこ」が詠まれているのです。興味のある方は是非、探してみてくださいね。
【参考資料】 ※いずれも文系共同図書室にあります。
・万葉植物事典 : 万葉植物を読む / 山田卓三 中嶋信太 911.126/Y192/C
・図説|草木辞苑 / 木村陽二郎 監修 470.3/So38/B
・歌枕歌ことば辞典 / 片桐洋一 著 911.103/Ka81/aC