研究所の紹介
4)シンポジウム・研究集会

草稿・テキスト研究所では、シンポジウムと研究集会を交互に行っています。幅広い知見から草稿・テキスト研究を捉え直し、文学研究における方法論の確立を試みています。



  【終了しました】
        第4回 研究集会
   
  
 テーマ 
GHQの検閲――権力と草稿・テキストの生成
 

 ◎ 講 師  山本 武利氏

 ◎ 日 時  平成27年12月19日(土)14:30〜17:00

 ◎ 場 所  大妻女子大学千代田校 F棟7階 732教室

 ◎ 司 会  里見 脩(草稿・テキスト研究所所員)
 
 ご講演の内容は、『研究所年報』第9号(2016年3月刊行予定)に収載します。
     
過去のシンポジウム

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草稿・テキスト研究所設立記念シンポジウム
草稿とテキスト −日本近代文学を中心に−

日時:平成11年10月28日(木)15時開始
場所:大妻女子大学A棟257教室

挨拶:江本 裕 (草稿・テキスト研究所所長)
司会:杉浦 静 (大妻女子大学)

パネリスト
松澤 和宏 氏(名古屋大学)
  生成論とは何か

戸松 泉 氏(相模女子大学)
  複数のテクスト−樋口一葉の草稿研究」

須田 喜代次 氏(大妻女子大学)
  浄書される日記−「小倉日記」をめぐる一考察」

島村 輝 氏(女子美術大学)
  メディアとしての草稿とテキスト

◆シンポジウムの記録は『報告集』1号(2001年1月)に掲載しております

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「大妻学院報」(平成11年11月22日、第36号)より
シンポジウムに100人が参加、4氏が講演
−草稿・テキスト研究所設立記念−

 4月に発足した草稿・テキスト研究所の設立を記念して、10月28日午後3時から千代田校舎で、設立記念シンポジウム「草稿とテキスト−日本文学を中心に−」が開かれ、百人近い参加者が集まった。
 草稿・テキスト研究所は、草稿や原典の実証的な研究を目的に作られた。本学で収集された江戸時代以前の古写本や、近代作家の草稿などを整備して研究者に提供すると共に、新しい研究法の提言などを進めていく。
 シンポジウムは、草稿・テキスト研究所所長の江本裕教授のあいさつで始まり、4人のパネリストがそれぞれ20分ずつ講演をおこなった。
 まず名古屋大学の松澤和宏先生が「生成論とは何か」と題して、宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」の結末が四度も書き直され、本文は前の三度と異なったことを例に挙げ、草稿を見ることは、本文(テキスト)の読み方、本文の概念を検討し直す作業になると述べた。
 相模女子大学の戸松泉先生は「複数のテクスト」と題して、樋口一葉の「たけくらべ」には複数の草稿があること、しかも、これほど書き直された作品は類例がないことを紹介し、その一つひとつの段階を追って珠玉の名品ができあがっていった姿を解説した。
 続いて本学の須田喜代次先生が「浄書される日記」と台詞、森鴎外の「小倉日記」が他人の手によって浄書されていることから、日記として読むことは間違いではないかという提言をした。
 最後に、女子美術大学の島村輝先生が「メディアとしての草稿とテキスト」と題し、電子メディアの時代となり、草稿そのものが消滅していく中で草稿・テキストの研究の方法論そのものを転換していく必要があることなどを述べた。
 その後、活発な質疑応答が行われ、シンポジウムは予定時間を大幅に超えて終わった。



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第2回シンポジウム
稿本・写本と版本・テキスト−日本近世文学における諸問題−

日時:平成13年11月29日(木)15時開始
場所:大妻女子大学A棟366教室

挨拶:稲葉 二柄 (草稿・テキスト研究所所長)
司会:石川  了 (大妻女子大学)

パネリスト
和田 恭幸 氏(国文学研究資料館)
  『信長公記』の本文形成とある御伽衆の人間像

倉員 正江 氏(日本大学)
  八文字屋本版木の修訂と京都の出版規制

福田 安典 氏(愛媛大学)
  平賀源内の歩くところ「ムダ書」あり

板坂 則子 氏(専修大学)
  草稿にみる馬琴の創作方法

◆シンポジウムの記録は『報告集』2号(2002年3月)に掲載しております


第3回ポスター

第3回シンポジウム 
テキスト・出版・流通
−近世から近代へ−

日時:平成17年11月26日(土)14:00〜17:30
場所:大妻女子大学講義棟366教室

挨拶:須田喜代次 (草稿・テキスト研究所所長)
司会:松木  博 (大妻女子大学)

パネリスト
鈴木俊幸 氏(中央大学)
  近世後期における書籍流通−信濃国を軸に−

甘露 純規 氏(中京大学)
  新聞続き物と個人叢書出版
   −高畠藍泉『柳亭叢書』から饗庭篁村『むら竹』へ−

浅岡 邦雄 氏(白百合女子大学)
  雑誌掲載論説のゆくえ−『日本大家論集』とその周辺−

◆シンポジウムの記録は『報告集』3号(2006年9月)に掲載しております




第4回シンポジウム
草稿・テキスト研究の現状と将来−IT時代をむかえて


日時:平成19年11月17日(土)14:00〜17:30
場所:大妻女子大学千代田校 講義棟366教室
 
挨拶:栗原  裕 (大妻女子大学文学部長)
司会:田中 英史 (草稿・テキスト研究所長)
 
パネリスト
久保 正彰 氏(東京大学名誉教授)
  欄外注記という遺産:ヤコブス・ホエイルの場合

花田 富二夫 氏(大妻女子大学教授)
  近世初期の文学と実学のあわい:講釈・評判・医事

山名 章二 氏(大妻女子大学教授)
  創作の衝動と執筆との折りあい:E.オニールの草稿類をのぞく

石木 利明 氏(大妻女子大学教授)
  ハイパーテクスト:ウェブが変えるテクスチュアリティ


シンポジウムの記録は『研究所年報』第1号(2008年11月)に掲載しております。




第5回(2010年度)シンポジウム
接触・模索・節合

 
−19世紀における〈知〉の移動と文化変容−
        
日時 平成22年12月4日(土)
場所 大妻女子大学 本館108教室

パネリスト
木戸雄一氏(大妻女子大学)
本能と本性

區建英氏(新潟国際情報大学)
中国における「自由」の受容ー伝統の位相と厳復の「会通」ー

富山太佳夫氏(青山学院大学)
日本人はどんな顔?ー挿絵に見る日本人像ー

◆シンポジウムの記録は『研究所年報』第4号(2011年3月)に掲載しております。




第6回(2012年度)シンポジウム
翻訳〈小説〉の19世紀
ー19世紀における〈知〉の移動と文化変容ー

日時:平成24年12月15日(土)14時開始
場所:大妻女子大学 B棟242教室

挨拶:兵頭 晴子(草稿・テキスト研究所長)
司会:木戸 雄一 (草稿・テキスト研究所)

パネリスト
山本 良 氏(埼玉大学)
 明治初期の翻訳と小説

陳 力衛 氏(成城大学)
 近代における「小説」概念の成立と中国への流布

荒木 正純 氏(白百合女子大学)
 明治期のもうひとつの翻訳形式「纂訳」をめぐって
  ー大久保常吉(桜州)訳『大人国旅行・南洋漂流』
   (新古堂、明治二十年)をてがかりにー


◆シンポジウムの記録は、『研究所年報』第6号(2013年3月)に掲載しております




第7回(2015年度)シンポジウム
移民とテキスト
ーメディア・ジェンダー・身体ー

日時:平成24年12月13日(土)14時開始
場所:大妻女子大学 E棟454教室

挨拶:増野 弘幸(草稿・テキスト研究所長)
司会:内藤 千珠子(草稿・テキスト研究所)

パネリスト
日高 佳紀氏(奈良教育大学)
 カナダ日系エスニック紙 
 『大陸日報における文学』

中井 亜佐子氏(一橋大学大学院)
 ヴェールをとる
  ――トルコの「新しい女」のフォトバイオグラフィー

鄭 暎惠氏(大妻女子大学)
 旅人たちの道標
  ――問わず語りとしての自叙伝

◆シンポジウムの記録は、『研究所年報』第8号(2015年3月)に掲載しております

過去の研究集会


第1回 研究集会
       日時:平成22年 3月 8日(木)17:30〜19:00
       場所:大妻女子大学 図書館棟5階会議室        テーマ
   初期鴎外における認識論的綜合への意志
    講師:松村 友視氏(慶應義塾大学)
    挨拶:杉浦 静 (草稿・テキスト研究所所長)
    司会:五味渕 典嗣(草稿・テキスト研究所)

◆研究集会での講演内容および質疑応答については、『研究所年報』第2.3合併号(2010年3月)に掲載しております。



第2回 研究集会

       日時:平成23年12月17日(土) 14時開始
        場所:大妻女子大学 図書館棟 5階会議室
テーマ
19世紀 日本ミッションにおける日本語研究資料の草稿について      
    講師:木村 一 氏(東洋大学)
    司会:吉田 光浩 (草稿・テキスト研究所)
     

◆研究集会での講演内容および質疑応答については、『研究所年報』第5号(2012年3月)に掲載しております。



第3回 研究集会 
     日 時:平成25年12月7日(土) 15:30開始
       場 所 :大妻女子大学図書館棟 5階会議室             

テーマ
    日本文学の場としての戦前ブラジル
    講師:エドワード・マック氏(ワシントン大学)
    司会:米塚 真治(草稿・テキスト研究所)
  

  
 
◆研究集会での講演内容および質疑応答については、『研究所年報』第7号(2014年3月)に掲載しております。

   

過去の講演会

「シェイクスピア本文の現在−『リア王』論争から得たもの−」

日時:平成16年1月29日(木)15時〜17時
場所:大妻女子大学本館1階101教室

講師:金子 雄司 氏(中央大学、日本シェイクスピア協会会長)
挨拶:小林 昌夫 (草稿・テキスト研究所所長)
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「大妻学院報」(平成16年2月20日、第53号)より
シェイクスピアの『リア王』本文研究

 1月29日、「シェイクスピア本文の現在−『リア王』論争から得たもの−」と題した講演会が草稿・テキスト研究所主催で開催された。講師は金子雄司氏(中央大学教授、日本シェイクスピア協会会長)。冒頭小林昌夫研究所長が「これまでの日本文学関係の活動を財産としてさらに発展を期したい」とあいさつ。
 『リア王』をめぐる本文研究はでは盛んな論争が行われてきた。シェイクスピアの原稿が残っていないため、文章の違う複数の印刷本が流布した。1910年頃には科学的手法で印刷物を分析分類し「理想の本文」をめざす研究も行われた。70年代に出版されたオックスフォード版全集に『リア王』の二種の本文が収められたり、86年から15年間で10種類もの本文が発表されたり、『リア王』論争はますます熱を帯びた。
 金子氏は「多くの学者や研究者たちによる新しい理論や考察が生まれ、それに基づいた本文が発表されてきた。結局は時代の変容によって本文は変わっていくものである」と結んだ。
 講演会後の懇親会では「実証的な学問のもつ厳密さと魅力を金子先生が体言された」との感想や、印刷や植字工の問題などをめぐって大いに話がはずんだ。