英語英文学科

小林 昌夫

 

小林 昌夫 (こばやし まさお)

プロフィール

小林 昌夫

学生時代に学園祭でシェイクスピア劇を演じたのがさまざまな関心の出発点となっています。シェイクスピア劇や現代イギリス演劇を見るためにロンドンの安宿に連泊したこともあります。観劇経験を核に、演劇に必須の<声>や<身体>について考えたり、しばらく前から<変身>という概念および、それと対をなす<アイデンティティ>(自己同一性)をキーワードとして、演劇だけではなく、小説、物語、ギリシア神話などを勉強しています。英語の授業ではシャドーイングを勧め、シェイクスピアの演習では朗誦を奨めています。ことばの内側にはいる学習も必要です。

[ E-mail ]masao@otsuma.ac.jp

主な著書・論文

  • W・シェイクスピア『ペリクリーズ』(解説・注)日本放送出版協会、1986年。
  • 『現代の批評理論』(共著)研究社、1988年。
  • S・フィッシュ『このクラスにテクストはありますか』(翻訳・解説)みすず書房、1992年。
  • R・ジラール『羨望の炎―シェイクスピアと欲望の劇場』(共訳)法政大学出版局、1999年。
  • E・W・サイード『始まりの現象―意図と方法』(共訳)法政大学出版局、1992年、<精選復興>2004年。
  • 「外国語学習(シャドーイング)の審美的動機―音の意味(2)」、『大妻レヴュー』第47号、2014年。
  • 「『朗誦準拠』シェイクスピア教育・研究法― 音の意味④」、『大妻女子大学紀要―文系』第48号、2016年。
  • 「変身論におけるリンネと輪廻――変身考③」、『大妻レヴュー』第50号、2017年。

担当科目

  • 英語ⅡC、D
  • 英文講読(発展)1、2
  • 英文法(近代)
  • 英米文化(特論)
  • 基礎セミナー1、2
  • セミナーⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ
  • 卒業論文
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ゼミの紹介

教員から

小林ゼミ写真あなたは、「もうちょっと背が高かったら」なんて思ったことがありますか?「変身願望」ですね。一方「そう、これが私」と自分を肯定してみたり、「私って何?」と自問することもあるでしょう。「私であること」を少し専門的に私の「アイデンティティ」とでも呼んでおきましょう。「変身」と「アイデンティティ」は切っても切れない関係にあります。

ギリシャ神話のナルキッソスは、水鏡に映った自分の姿を見ているうちに黄水仙に変身してしまいます。宝塚や歌舞伎は男装、女装の舞台芸術ですね。そして少年俳優が女を演じたシェイクスピアの演劇も同じこと。分身、二重人格、臓器移植、クローン人間、異文化経験、異言語体験、と関連領域は広大です。西欧作家は言うに及ばず、現代日本にしても、東野圭吾といった流行推理作家から、村上春樹、川上弘美、多和田葉子、松浦理英子、星野智幸といった当代の中心作家たちまで、「変身/アイデンティティ」の主題に惹かれています。芥川賞作家の平野啓一郎は「分人」なる用語を作り、本当の私はひとつではない、と主張しています。さあ、身辺から問題を探してみましょう。

学生から

小林ゼミ写真小林ゼミ写真

ギリシャ神話、英米作品だけに限らず、日本の作品も取り上げており、「変身」に対して幅広いフィールドに渡って学ぶことができます。自分自身について深く考えるようになりましたね。あの主人公はこういったアイデンティティを持っているけど、では、私は?という具合です。後はゼミ合宿がとても楽しかったことです(勉強の合間にボートに乗ったり花火をしたり)。楽しい先輩達に出会えたり、数多くの興味深い作品に出会えたり、とにかく出会いのたくさんあるゼミだと思います。今年は「ボッティチェリとルネッサンス展」や「ライオン・キング」を見に美術館や劇場に出かける予定です。ゼミの特色です。

過去の卒論タイトル

  • 『夏の夜の夢』における変心と変身
  • オスカー・ワイルド『まじめが肝心』研究―名前と人間
  • 『マクベス』における光と闇
  • カズオ・イシグロ作品における模索するアイデンティティ
  • 変身論で読み解く『不思議の国のアリス』