シンボルマーク

標語

英語に shape という単語があります。名詞としての shape は「外形・状態」の意味を持ちます。In shape(よい形をして)と out of shape(形が崩れて)は、反義の関係にあります。また、into shape は、get the room into shape(部屋を整頓しなさい)のように使われます。

一方、shape は動詞としても使われ、「形成する、方向づける、具体化する」などの意味を持ちます。この場合の shape は、shape up(襟を正しなさい)のような自動詞用法と、shape your image into a picture(イメージを絵で表してごらん)のような他動詞用法があります。

このウェブサイトの標語 SHAPE ENGLISH INTO SHAPE は、他動詞としての shape と名詞としての shape を併用しています。このことにより、修辞的には、文の語頭と語尾が同じになる効果(隔語句反復・首尾同語)が生じます。また、意味的には、「(既存の)英語表現を(形よく)改変せよ」という本企画の趣旨を体現します。

デザイン

単語には、<文字通りの意味>と<含意>(表面に現れていない意味)があります。たとえば、rose は、「棘のある低木。花はきれいで、甘い匂いがある」という<文字通りの意味>を有します。一方、rose は、「愛と美の象徴。花の女王と言われる。イギリス人に愛好される。イギリスの国花。6月が見頃。」などの<含意>をもちます。

Blue ribbon という表現があります。この<文字通りの意味>は、「青いリボン」です。この語は、イギリスでは、ガーター勲爵士が付ける名誉の印を意味し、アメリカでは、コンクールなどの最優秀賞を意味します。Blue ribbon は、「最高の栄誉」という<含意>を有します。なお、形容詞 blue-ribbon は、「卓越した」という意味です。

この標語の背景に「青いリボン」が使われている理由は、以上の通りです。すなわち、このデザインは、英語の表現 blue ribbon の有する肯定的な<含意>を前提としています。今回のシンボルマークは、全体として、優れた英語再生ことわざに対する期待を込めているのです。