映画『星を追う子ども』のティーチインに大野先生がゲスト出演

 6月16日夜、池袋のシネマ・サンシャインで、新海誠監督の新作アニメーション映画『星を追う子ども』の上映終了後、新海監督と当学科の大野真教授(映像論・ドイツ文化担当)がティーチインを行ないました。

 新海氏と大野教授の交流は、一昨年教授が出版した『深読み映画論―「暗い日曜日」の記憶』(春風社)の中で、「風景の詩学―新海誠『秒速5センチメートル』解読」という題の新海論を展開して以来のこととか。

 ティーチインの前々日には大野ゼミに新海氏がゲストとして招かれ、学生たちの質問攻めに議論白熱、大いに盛り上がった後は大学近くのスペイン料理店に皆で場所を移動し、音楽担当の天門氏も加わり、さらに互いの親交を深め合いました。

 新海作品の特徴はその卓越した風景描写にあり、そこに現われた空気と光の透明感は、かのジブリ作品の細密かつダイナミックな風景をも凌駕するほどです。『ほしのこえ』『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』と続く作品の中で新海氏は、一作ごとに「風景の精度」を高めながら、同時にそこに置かれた若者たちの「救いの意味とその精度」をも高めて来たと言えるでしょう。

 現在上映中の新作『星を追う子ども』は、新海監督がこれまでの手馴れた手法を大胆に放棄し、全く新しい境地に挑んだ野心作です。賛否両論、毀誉褒貶の飛び交う今回の作品を、新海監督自身はいかに語り、大野教授はいかに読み解いたか、16日夜のティーチインの詳しい内容は以下のサイトに掲載されていますので、アクセスしてみて下さい。特にすでに映画をご覧になった方は必見です。

→「星を追う子ども」スペシャルナイトVol.3