コミュニケーション文化学科

竹部 成崇

竹部 成崇 (たけべ まさたか)

プロフィール

経済格差や社会の分断といった社会問題に関心があり、その背後にある心の働きについて研究しています。「power(勢力)」「status(地位)」「socioeconomic status(社会経済的地位)」「inequality(不平等)」「resource scarcity(資源欠乏, 資源不足)」といったものの影響に関心があり、現在は特に、scarcityが集団過程に及ぼす影響について研究しています。趣味は剣道で、動物が好きで、中国語を勉強中です。

より詳細な情報についてはこちらをご覧ください。

主な著書・論文

担当科目

  • コミュニケーション文化特殊研究
  • 卒業研究ゼミ
  • 2年次ゼミ
  • 1年次ゼミ
  • 社会心理学(3, 4年選択科目)
  • 言語心理学(3, 4年選択科目)
  • 社会調査演習(2, 3年選択科目)
  • 社会・政策コミュニケーションⅠ・Ⅱ(2年選択必修科目)
  • コミュニケーション文化概論(1年必修科目, リレー講義)
  • 哲学と思想(全学共通科目)

竹部の卒研ゼミに所属するには以下の2つが必須です。①2年時に「社会・政策コミュニケーション(竹部)」を履修する(ⅠあるいはⅡの片方でも可だが両方が望ましい)、②2年あるいは3年時に「社会調査演習(竹部)」を履修する。「①を満たしていないけれど、どうしても」という場合は要相談です。必ず、卒研ゼミ希望調査票を提出する前に個別相談に来てください。そうでない方も、卒研ゼミ希望調査票提出の前にある説明会には必ず参加してください。

※2024年度に国外研修に行くため、2022,2023年度は卒研ゼミ生を募集しません。

講義内容は、次のリンクよりシラバスページにアクセスし、教員名で検索すれば確認できます。

ゼミの紹介

教員から

人の心と行動、あるいはその集合としての集団行動や社会現象に関心がある学生を対象としています。

3年前期には、まず講義を通して、心理学の研究方法の基礎を学びます。次に、本の輪読を通して、心理学研究の進め方のイメージを得ると同時に、パワーポイントを用いた「わかりやすい」発表の仕方を身に付けます。最後に、学術論文を読み、論文の書き方や研究を進めるときのポイントを学びます。

3年夏休みには、自分(たち)の疑問に関連する論文を読み、そうした先行研究の限界点や問題点を踏まえ、自分(たち)は何を検討するのかを発表します。

3年後期4年前期には、それぞれ、夏休みの発表を踏まえてグループに分かれて実験あるいは調査を実施します。具体的には、まず、自分たちが明らかにしたいことに対する仮説を立てます。次に、参加者に紙あるいはPC・スマホ上で質問に回答してもらったり課題に取り組んでもらったりして数量的なデータを取得します。そして、得られたデータに対して統計的な分析を行うことで仮説を検証し、考察を行います。こちらを見ると、より具体的に社会心理学研究のイメージがつかめるかもしれません。

竹部ゼミでは、心理学数量的データの分析に興味があり、「研究を通して成長したい!」という人を募集しています。竹部は、ゼミは勉強ではなく研究をする場だと考えています。勉強とは、自分が知らないことを調べてまとめて、自分が満足することです。研究とは、まだ誰も知らないことを明らかにして、世の中に新しい価値を提供することです。そのためには、先行研究の限界点問題点を踏まえ、それを乗り越えることをしなければいけません。これはなかなか大変な作業かもしれませんが、だからこそ、そのプロセスを習得することで、社会に出て活躍できる(あるいは活躍するために必要な要素がわかる)人間になれると思っています。

ただし、問題設定から考察まで、すべて1人で、自分だけの力でやらなければならないわけではありません。グループのメンバーや竹部と相談しながら、できるだけ楽しんで研究のプロセスを経験してほしいなと思っています。

なお、ゼミ合宿などのゼミ運営は基本的には学生主体で進めてもらいたいと思っています。それを通して学ぶところも非常に大きいと考えているためです。もちろん、学生がやりたいと言ったことにはできる限り協力します:)

学生から

私たちのゼミでは、社会現象や人々の行動の背後にある心の働きについて研究します。論理的に仮説を立てたり、仮説を検証するための調査や実験を設計したり、統計を使ってデータを分析したりするのは、正直かなり大変ですし、やることも結構多いです。ただ、大変なだけに、データを分析するときはワクワクします。また、作業をする中でグループのメンバーとの仲が自然と深まります。仮説と全然違う結果になるとちょっと残念ですし、どうしてそうなったのかを考えたり、それを踏まえてきちんとした研究報告資料を作ったりするのは大変ですが、そこで身に付く分析的な考え方や論理的な表現方法は、ゼミ以外のところでも役立っています。

「研究」をするのは慣れないので難しいし大変ですが、方向性が見えなくなって困ったときには、先生がアドバイスをくれます(ただ、抱え込んで手遅れな状態で相談すると、調査や実験ができなくなるので、計画的に作業して、行き詰りそうになったら早めに確認・相談することが大事です)。考えることがたくさんで頭が疲れますが、ゼミの時間には糖分がたくさん提供されるので、その点は安心です!笑

過去の卒論研究あるいは3年後期実習研究のタイトル

  • 景気が好まれるアニメの種類に及ぼす影響
  • アイドルの幼児性がファンの推す意図に及ぼす影響
  • 不快な暑さが経験満足度と親密度に及ぼす影響
  • 顕在・潜在自尊心と内集団ひいきの関連
  • 服の色が対人認知に及ぼす影響
  • 笑顔が採用意図に及ぼす効果および調整要因・プロセス
  • 「日本人は意見については他者と同じだと安心するが服装が他者と同じなのは嫌がる」は本当か?-他者との類似度と類似内容に対する思い入れの強さが感情反応に及ぼす影響-
  • 同担拒否はなぜ起こるのか?-疑似恋愛感情と暗黙の愛情観が同担拒否に及ぼす影響-
  • ゼロサム信念と一般的信頼および信頼行動との関連
  • おじいちゃんを可愛いと感じるのはなぜか?-年齢・性別とおじいちゃんを可愛いと感じるか否かの関連-
  • 音楽が動機づけとパフォーマンスに及ぼす影響-歌詞あり音楽と歌詞なし音楽と音楽なしの比較-
  • なぜアンチコメントをするのか?-シャーデンフロイデの感じやすさと賞賛獲得欲求がアンチコメント意図に及ぼす影響-
  • なぜ女性の社会進出が進まないのか?-部下の性別と地位脅威と上司の平等主義的性役割観が上司の部下に対する評価に及ぼす影響-
  • 組織の大きさによってリーダーの行動が変わるのはなぜか?-集団の大きさがリーダーのPM行動に及ぼす影響とそのプロセス-
  • なぜ人は怖いものを見ようとするのか?-危機対処欲求および現実と虚構の区別が怖いもの見たさに及ぼす影響-
  • なぜLGBTへの差別は無くならないのか?-LGBTへの態度と活動者に対する人々の印象の予測がLGBTのための活動意図に及ぼす影響-
  • どのような人が他者を助けるのか-評判懸念と対象の種類が援助行動に及ぼす影響-
  • アタッチメント・スタイルと悲しみを伴った感動の関連
  • 人はいつ感動するのか-上昇志向と有限の顕現化が喜びを伴った感動に及ぼす影響-
  • 女性は男性の中身と外見どちらを重視するのか-感染症脅威の知覚が女性の好みに及ぼす影響-
  • 希少な善行の目撃とモラル・アイデンティティがモラル・エレベーションおよび向社会的行動に及ぼす影響
  • 集団同一視と自己肯定化が内集団のネガティブな歴史に対する集合的罪悪感に与える影響について
  • 景気の知覚が男性の顔に関する女性の好みに及ぼす影響
  • 甘さ体験が全般的恋愛意欲・架空のパートナーとの関係性評価および向社会的行動意図に及ぼす影響
  • 外向性と社会的貢献感・ポジティブ感情・人生満足度の関連-楽観性とネットワークサイズに着目して-
  • 援助行動における自発性の知覚が受け手のwell-beingに与える影響
  • 広告の商品属性とタレントの好意度が商品魅力度および購買意欲に及ぼす影響-購買決定時の考慮度に着目して-
  • 他者のための支出が幸福感情に与える影響の検討-他者のポジティブ感情への共感性に着目して-
  • 犠牲者の集団成員性が観察者の公正世界信念への脅威と犠牲者非難に及ぼす影響-集団への態度を統制して-
  • 商品機能の訴求表現の違いは誰が何を買うとき重要となるのか-購買場面におけるフレーミングバイアスの性差の検討-

※ 下の10個は前任校で担当